金融庁と警察庁からの対策要請「なりすまし」にどう対応すればいいか?~ワルい奴らなんて、秒でBANだぜ!~

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2025年7月28日、金融庁と警察庁から、証券口座の乗っ取り事件を受け、金融業界全体に不正アクセス対策の強化が要請されています。

メディアも報道していますが、金融機関へは直接通知がされているようです。

金融庁と警察庁による要請の中から、今回は、「なりすまし対策」についてお話していきます。

金融庁と警察庁による要請のポイント

2025年に入り、証券口座の乗っ取りが多発しています。一般的なワンタイムパスワードで防ぐことができない攻撃も増えており、被害は拡大しています。*1

これに対し、2025年7月28日に、金融庁と警察庁は、金融業界全体に不正アクセス対策の強化を要請しました。

要請のポイントは下記の4つです。

  1. 認証の強化
    ● パスキーを含めフィッシング被害を抑制できる多要素認証の導入

  2. なりすまし対策
    ● 偽サイトの監視を強化。顧客へ送るメールにはURLの掲載を極力控える

  3. 顧客への注意喚起
    ● 手口や危険性、効果的な対策について顧客へ積極的に情報発信する

  4. セキュリティの検証
    ● セキュリティが不十分なサービスは提供の停止を含めて検討する必要がある

*1 https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/chuui_phishing.html

「なりすまし」とは?

サイバーセキュリティの観点から、本記事では「なりすまし」を下記3つとして定義します。
● Webサイトのフィッシング(Webサイトのなりすまし)
● SNSのなりすまし
● スマホアプリのなりすまし(AppStoreやGoogle Play上のアプリなりすまし)

これまでのなりすまし対策

認証の強化やセキュリティの検証は、提供するサービスに対する強化ですので、やることは明確です。しかし、「なりすまし」は第三者が「作る」ものなので、強化することはできません。

第三者が作るものに対して、一般的には下記のような対応がされてきました。
● 顧客や従業員からの報告を受領
● 各ホスティング事業者やSNSに対して削除申請

これまでの対応の場合、報告者がいる時点で、少なからず被害が出ている状態であり、理想的な対応とは言えません。

これからのなりすまし対策は「影響が及ぶ前に削除」

「顧客へ送るメールにはURLの掲載を極力控える」というのは、現実的に不可能と思われます。例えば、「新たなサービスを出しました!」と連絡しているのに、サービスページのURLが書かれていないというのは、ビジネスとして成り立ちません。

よって、これからのなりすまし対策のポイントは「ビジネスや顧客に影響が及ぶ前に」なりすましを削除(テイクダウン)することです。

BlueVoyant Digital Risk Protectionでは、定義した3つの「なりすまし」に対して、能動的に検知し、テイクダウン(削除)します。

この手のサービスの場合、システム的に検知まではするものはあります。この場合、①誤検知が多い、②テイクダウンは自動ではないという、2つの課題があります。

BlueVoyantの場合には、①最後は人(アナリスト)が判断するため誤検知が極めて少なく、②テイクダウンは無制限かつ自動設定が可能です。結果、「ビジネスや顧客に影響が及ぶ前に」なりすましを削除することができます。

秒でBANだぜ!

『魔神創造伝ワタル』*2 をご存じでしょうか?アニメは2025年1月から6月に放映され、漫画はコロコロコミックで連載が続いています。

主人公であるワタルが、配信サイト「リューチューブ」で大バズりの大人気リューチューバーを目指していたところ、異世界宙部界に飛ばされ、エンジョーダ率いる悪の勢力ヤカラから、宙部界を救う話です。すべての登場人物が配信者という、イマドキ設定のストーリーです。

タイトルにも入れた「秒でBANだせ!」は、主人公ワタルの決め言葉です。敵に勝つ=敵のアカウントをBAN(垢BAN)ということです。

BlueVoyant Digital Risk Protectionでは、「秒」は残念ながら難しいかもしれません。しかし、SNSなりすましでは、「分でBANだぜ!」は、無理な数字ではありません。

*2 https://www.wataru-anime.net/

「分でBANだぜ!」を目指しましょう

025年7月28日に金融庁と警察庁からの対策要請のうち、「なりすまし」についてお話しました。

被害を減らすことはもちろん重要ですが、一度、なりすましを見ただけでも、契約や取引を躊躇する人は多いことと思います。実際、私はいくつかのなりすましに触れてきましたが、それまで良い印象をもっていたのに、ネガティブな印象に変わり、商品購入をやめることもありました。

被害を減らすと同時に、ブランドを守るためにも、「分でBANだぜ!」を一緒に目指しましょう!

なお、弊社に問い合わせをいただきましたら、貴社のドメインで簡易チェックしたうえで、打合せの日程調整をさせていただきます。

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