なぜWi-Fiには「継続モニタリング」が必要なのか?単発では気づけないセキュリティの死角

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現代のビジネス環境においてWi-Fiは「つながって当然」のビジネス・インフラになっています。しかし、このWi-Fiの電波は目には見えない存在のため、有線LANとは異なりトラブルが起きた際の現状把握が困難な場合があります。

そのために、ネットワーク環境を最適化するために実施する「Wi-Fiサーベイ(電波調査・監視)」ですが、一般的には「通信速度を改善するためのもの」というイメージが強いかもしれません。しかし、実は企業ネットワークを守る強固なセキュリティ対策としての重要な側面を持っています。

Wi-Fiサーベイの意義:「繋がる」「速い」を確実にする

Wi-Fiサーベイの基本的な目的は、オフィスや工場などの空間において、電波の強度や品質を測定・可視化することです。建物の構造や壁の材質、家具の配置によって電波の飛び方は大きく変わります。勘や経験に頼ってAP(アクセスポイント)を設置すると、「会議室の奥だけ電波が弱い」「人が密集すると繋がらない」といったトラブルが頻発します。

このようなオフィス空間を変更するタイミングでWi-Fiサーベイを実施頂くことで、電波の死角(デッドゾーン)や、AP同士の電波干渉(チャネルオーバーラップ)を正確に把握し、快適で安定したネットワーク環境を構築・維持することが可能になります。

事前に調査を実施し、Wi-Fi AP位置の最適化を図ることで業務のダウンタイムを減らし、従業員の生産性を向上させることが、Wi-Fiサーベイの第一の意義です。

Wi-Fiサーベイがもたらす「セキュリティ的価値」

さて、Wi-Fiサーベイが電波状況の調査をすることが分かりましたが、それだけでしょうか。実は、Wi-Fiサーベイは「見えないサイバーリスク」をあぶり出すセキュリティ監査・監視機能としても極めて重要です。最近はセキュリティ対策に特化した「Wi-Fiセキュリティ診断」がサービスとして提供されており、オフィスや工場などの施設内のWi-Fi運用状況をスポットでチェックしてくれます。

さて、それらのサービスなどを利用して「なぜ、Wi-Fiセキュリティ診断が必要なのか」、実際に診断で洗い出すことができる4つの具体的なWi-Fi環境を取り巻く脅威をご紹介します。どれも新しい脅威ではなく、Wi-Fiがビジネス環境に普及してから20年くらい前から存在し、最近では実際の被害も出ていることから注目されている脅威です。

不正アクセスポイント、野良APの利用

従業員が独自に持ち込んだモバイルWi-Fiルーター、いわゆる野良APや悪意のある第三者が社内に仕掛けた「不正AP(Rogue AP)」は、企業のファイアウォールや認証システムを迂回する重大なバックドアとなります。

非常に危険なのが「正規のWi-Fiと同じSSID」を公開して偽装する「Evil Twin(エビルツイン:悪魔の双子)攻撃」と呼ばれる手口で、利用者からすると判別がつきにくく、これらネットワークを経由したことで、通信内容の傍受(ID、パスワード、決済情報等の漏えい)や悪意あるサイト(フィッシングサイト等)への誘導をされてしまう場合があります。

従来はフリーWi-Fi(カフェや空港、ホテル等)を模して攻撃することが有名でしたが、最近では病院のゲストWi-Fiや大学構内Wi-Fiを装い被害をもたらした事例が報告されており、企業Wi-Fiや来客用Wi-Fiへの被害拡大も懸念されています。

Wi-Fiサーベイを定期的に実施すれば、周囲に存在するすべてのWi-Fi電波を検知し、見覚えのない不正APが建物の「どこに」隠されているかを物理的に図面上で特定し、排除することができます。

電波漏洩(スピルオーバー)の防止

Wi-Fiの電波出力が強すぎると、オフィス外の路上や隣接するビルまで電波が漏れ出してしまいます。これは、社外から社内ネットワークへの侵入を試みる「War Driving(ウォードライビング:外部からAPを探索・記録する行為)」などの標的になり得る状態です。

サーベイによって電波の到達範囲を可視化し、APの出力を「必要最小限のエリア」に留めるようチューニングすることで、物理的な攻撃の糸口を断つことができます。

脆弱な暗号化方式の利用を防止

社内のセキュリティポリシーで強力なWPA3やWPA2エンタープライズを義務付けていても、設定ミスや古い機器の放置により、解読されやすいWEPなどの脆弱なプロトコル設定されたAPが残っている可能性があります。

そんなものは無い!と言いたいところですが、筆者が経験した過去の例では、会社のネットワークに「LANケーブルをWi-Fiへ変換する機器」を接続して、IoT機器の検証のためにひっそりと利用しているモノの設定が「WEP設定」されていた!という野良APと脆弱な暗号化方式利用の合わせ技でした。しかも、ちゃんとSSIDを会社のWi-Fiかのように見せる悪質っぷり。非常に怖いですね。

このような危険な状況を防止するためにも定期的なサーベイで各SSIDのセキュリティ設定を網羅的に監査することで、情報漏洩のリスクを未然に防ぎます。

電波妨害(ジャミング)やノイズの発見

通常、Wi-Fi干渉と言うと電子レンジやBluetooth、航空機や船舶用のレーダーによる影響がよく報告されており、これらの干渉を回避するためにWi-Fiサーベイを実施することは多々あります。しかし、近年それだけではない事象が発生しています。

それは、Wi-Fi通信を意図的に麻痺させるWi-Fiジャマーや違法な監視カメラ等の非Wi-Fi機器からの強い干渉電波で、これらはネットワークの可用性を著しく低下させます。周囲の電波の波形(スペクトラム)を監視することで、これらの妨害電波の発生源を特定し、ネットワークを正常な状態に保つことが必要です。

「快適」と「安全」を両立する最強のソリューション『Ekahau』

ご覧頂いたようなWi-Fi環境のパフォーマンス向上とセキュリティ監査の両方を、圧倒的な精度とスピードで実現するのが、世界中のネットワークエンジニアから支持されているWi-Fi最適化ソリューション「Ekahau(エカハウ)」です。

専用デバイス「Sidekick 2」による圧倒的な調査精度

一般的なPCやスマートフォンの内蔵アンテナを使った調査では、デバイスごとの性能差により正確なデータ取得は困難です。Ekahauは、エンタープライズレベルの受信アンテナと高解像度スペクトラム・アナライザを搭載した専用ハードウェア「Sidekick 2(サイトキック2)」を使用し、Wi-Fi 7を含むすべての帯域を高速かつ正確に測定します。

目に見えないリスクを色分けするヒートマップ

取得したデータはソフトウェア上で「ヒートマップ」として鮮やかに可視化されます。電波の強弱だけでなく、電波漏洩の状況や干渉具合が一目でわかるため、専門知識がなくてもネットワークの健康状態とセキュリティリスクを直感的に把握できます。

AIを活用した安全なネットワーク設計

専用ソフトウェア「Ekahau AI Pro」を活用すれば、施設の図面データ(フロア図等)上に壁の材質や人数を入力するだけで、電波漏洩を起こさず、かつ全体をカバーできる最適なAP配置をAIが自動設計します。これにより、導入前の段階から「セキュリティ・バイ・デザイン(Security by Design)」を意識したWi-Fi環境の構築が可能です。

まとめ

Wi-Fiサーベイは、単なる「通信速度のテスト」ではありません。目に見えない電波空間に潜む脅威を監視し、企業の資産を守るための重要なセキュリティプロセスです。 圧倒的な測定精度と分析力を持つ「Ekahau」を導入し、定期的なWi-Fiサーベイを行うことで、快適で安全な「真に信頼できるWi-Fiネットワーク環境」を構築しましょう。

「Ekahau」の検討に必要な資料は以下よりダウンロード頂けます。ぜひ資料ダウンロードダウンロードし、Wi-Fi環境の改善とセキュリティ強化にお役立てください。

Ekahau 無線LANサイトサーベイ製品 ご紹介資料

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Ekahau(エカハウ):無線LANサイトサーベイ

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