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IoT通信プロトコルの種類と選び方を徹底解説

IoT通信プロトコルは、IoTシステムの企画や導入を検討する企業や開発者にとって、重要な選択肢となります。どの通信方式がデバイス制御やリアルタイムデータの共有、コスト削減に最適なのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

本稿では、主要なプロトコルの種類や特性、それぞれの選び方について詳しく解説します。IoT通信の効率化や新しい技術の導入を実現するために役立つ、具体的な知識とメリットを得ていただけます。

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IoT通信プロトコルとは?

IoT通信プロトコルとは、IoTデバイスがインターネットを通じて情報を安全かつ効率的に送受信するための基準や規則のことを指します。代表的なものにHTTP(S)、MQTT(S)、CoAP、FTP(S)などがあり、それぞれ通信速度や消費電力、セキュリティといった特性が異なります。

IoT通信プロトコルの選定は、ネットワーク環境や用途、デバイス制御の方式によって大きく左右されます。企業や技術者が通信品質と安定性を確保し、低コスト化やバッテリー消費の抑制を目指す場合、このプロトコルの理解は不可欠です。産業分野における活用事例も増えているため、最新技術動向にも注目すべきです。

主要なIoT通信プロトコルの種類とその特性

代表的なIoT通信プロトコルには、HTTP(S)、MQTT(S)、CoAP、OPC UA、FTP(S)などがあります。それぞれ用途や特性が異なります。

HTTP(S)

HTTP(S)は、ウェブ上で広く利用されている通信プロトコルであり、IoT通信にも多く採用されています。特徴としては、インターネットとの親和性が高く、既存のWebサービスと容易に連携できる点があります。セキュリティ面では、HTTPSによる暗号化が可能なため、データの安全性も高めることができます。

一方で、通信ヘッダが比較的重く、通信量が多くなる傾向があるため、バッテリー駆動のデバイスや、低遅延が求められる用途には不向きな場合もあります。主に定期的なデータ送信や、比較的シンプルなIoTシステムで利用されており、IoT通信の初期導入時や既存サービスとの統合におすすめのプロトコルです。

MQTT(S)

MQTT(S)は軽量かつ高効率なIoT通信プロトコルであり、リアルタイムデータのやり取りやデバイス制御に強みを持っています。特徴として、低消費電力かつ低帯域幅で長時間通信が可能な点が挙げられます。

このプロトコルは「パブリッシュ/サブスクライブ」方式を採用しており、多数のIoTデバイスが同時にネットワークへ接続しやすい環境を実現します。MQTT(S)は暗号化通信にも対応しているため、セキュリティ面でも安心して利用できます。

スマート農業、製造業、遠隔監視など、コスト削減や安定したリアルタイム性が求められる現場で広く活用されています。IoT通信の効率化を目指したい事業者にとって、最適な選択肢の一つといえます。

CoAP

CoAPは、リソース制約のあるIoTデバイス向けに設計された通信プロトコルです。UDPベースで動作し、HTTP(S)と同様のリクエスト/レスポンス型を採用しつつも、より小さいデータサイズで通信できることが特徴です。

消費電力の節約や低コストでのデータ通信を重視する分野に最適で、たとえばスマートセンサーやバッテリー駆動型デバイスに利用されています。安全性向上のためにDTLS暗号化にも対応していますが、UDP特有のパケットロスに対応するための設計上の工夫が必要となる点には注意が必要です。

CoAPは、産業分野やスマート農業など、運用コスト削減と省エネルギー化を目指す現場で高く評価されています。

OPC UA

OPC UAは、産業用途で広く採用されているIoT通信プロトコルで、複雑なデータ構造やデバイス制御を実現するための汎用性が高い規格です。特に工場の生産ラインや自動化システムで利用されることが多く、他のプロトコルと比べて、情報モデルの表現力や相互運用性の高さ、強固なセキュリティが強みとなります。

そのため、大規模なIoT通信やエッジコンピューティング基盤の構築を目指す企業におすすめのプロトコルです。

FTP(S)

FTP(S)はファイル転送を目的としたプロトコルであり、IoT分野ではログデータやバッチデータのアップロード用途で採用されることがあります。HTTPほどのリアルタイム性はありませんが、大きなファイルを確実に転送できる点が特徴です。

また、FTPS(FTP over SSL/TLS)を利用することで暗号化通信にも対応し、セキュリティを確保しつつデータ転送を行うことができます。

一方で、常時接続には向かず、軽量性や省電力性はMQTTやCoAPほど高くないため、用途は限定的です。

IoT通信プロトコルを選ぶ際の3つの重要ポイント

通信のリアルタイム性、信頼性、そしてデータ内容への適合性が、IoT通信プロトコルを選定する際の重要なポイントです。

1.リアルタイム通信の重要性

IoTシステムにおいてリアルタイム通信は、製造ラインや遠隔監視など、瞬時のデバイス制御が求められるシーンで不可欠です。たとえばスマート農業では、センサーからの情報をリアルタイムで収集し、即座に灌漑システムを制御することで、生産効率を高めています。

また、5Gの活用によって遅延を抑えた通信が可能となり、IoT通信のさらなる進化につながっています。リアルタイム性の高い通信プロトコルを選択することで、企業は業務の最適化や顧客満足度の向上を図ることができます。

具体的には、MQTT(S)やCoAPなどが、迅速かつ効率的なIoTデータ交換を実現する代表的なプロトコルです。

2.データ通信の信頼性

IoT通信では、送受信されるデータの正確性と安全性、そして通信の継続性が重要です。通信障害やデータ損失は、工場や社会インフラなどの業務に大きな影響を及ぼすため、信頼性の高い通信プロトコルを選択する必要があります。

たとえばOPC UAは、堅牢な認証機能や暗号化技術を備えており、企業や製造業で幅広く採用されています。MQTT(S)やHTTP(S)も暗号化や認証機能が強化されており、安全なIoT通信を構築できます。

また、信頼性を確保するためには、ネットワーク構成や冗長化対策も欠かせません。企業はこれらの観点からプロトコルを比較し、自社の用途に最適な通信手段を選択することが求められます。

3.通信データの内容に適したプロトコル

IoT通信で扱うデータ内容は用途や現場によって異なり、それぞれに最適なプロトコルを選択することが求められます。たとえば、センサー情報など小規模・軽量なデータにはCoAPやMQTT(S)が適しており、瞬時の通知やバッテリー消費の削減に貢献します。

一方、複雑な機器制御や大量の情報を安全に管理する場合は、OPC UAやHTTP(S)が有力な選択肢となります。コスト削減やネットワーク効率化も踏まえながら通信方式を選定することにより、IoTシステムのパフォーマンスと信頼性を高めることができます。用途に応じて最適なIoT通信プロトコルを選ぶ工夫が重要です。

さまざまな通信プロトコルに対応したマルチIoTゲートウェイ「SurfGate2」

丸紅I-DIGIOグループが提供する「SurfGate2」は、多様なIoT通信プロトコルに対応するマルチIoTゲートウェイです。IoTで注目を浴びている通信規格であるWi-Fi HaLow(IEEE802.11ah)にも対応しており、見通し1kmもの長距離無線LAN通信が可能となるため、監視カメラの無線運用も実現します。

マルチIoTゲートウェイ「SurfGate2」

本製品は、HTTP(S)、MQTT(S)、FTP(S)など多様なプロトコルをサポートし、PLCなどの産業機器や設備の遠隔監視・制御、データ収集、スマート農業、製造現場など、幅広い用途で利用できます。リアルタイムデータの管理やデバイス制御を安定して行うための、高い信頼性と柔軟性も特長です。

通信環境の多様化に柔軟に対応できるため、企業のIoT導入やコスト削減を強力にサポートします。

SurfGate2 お役立ち資料

SurfGate2の紹介資料をダウンロードいただけます。

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